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ジャパンタイムズ社説集(The Japan Times Editorials)2017年上半期の内容と対象とする読者、読んだ感想などを書いていきます。

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若干のリニューアル

The Japan Timesが発行する書籍を紹介するサイトのThe Japan Times BOOKCLUBや、このジャパンタイムズ社説集(The Japan Times Editorials)2017年上半期の中にも特に案内はありませんでしたが、若干のリニューアルがされています。

まず目に付くのは、本の表紙が「ジャパンタイムズ社説集」と日本語のみで書かれています。2016年下半期までは「The Japan Times 社説集」と英語と日本語を組み合わせていました。

(上記写真の左側が2016年下半期、右側が2017年上半期)

わたしが最初にThe Japan Times の本を買ったのは記憶が正しければ2009年7月に買った「TOEICテストビジュアル英単語 超整理!」です。

それ以来ずっと「The Japan Times」のロゴに慣れ親しんでいました。ジャパンタイムズが2017年3月22日に創刊120周年を迎えたことを記念し、2017年4月1日より30年ぶりにコーポレート・ロゴを変更しました。新しいロゴは日本らしさを意識したものとなっています。最初は違和感がありましたが、最近は慣れてきました。新しい方が日本らしくていいと思います。

おそらくその関係もあり、このジャパンタイムズ社説集もリニューアルされたものと思われます。

本をめくって最初に、「2017年上半期の世界と日本」というタイトルで1月から6月までの主な記事のタイトルとその説明があります。こちらはタイトルと説明の両方とも日本語で書かれています。

2016年下半期は「2016年下半期 主な社説」というタイトルで、日にち、記事のタイトル、説明が全て英語で書かれています。(下記写真の左側が2016年下半期、右側が2017年上半期)

個人的には、リニューアルする前の英語のタイトルのほうが好きです。なぜかと言いますと、The Japan Timesのサイトに行って該当する記事を読むときに英語のタイトルだとすぐに見つけることが出来るからです。おそらく本屋で手に取って見たときに日本語の記事とタイトルのほうが理解されやすいことを狙ってのことだと思います。その点では、多くの読者を獲得できそうでいいと思います。私としては、前述したことをするために、せめて英語のタイトルを一緒に載せてほしかったです。

本編の方は、レイアウトの構成は少しの変更のみです。フォントの変更が英語と日本語共にされています。日本語フォントの方は、おそらくNoto Sans CJK JPだと思います。とても読みやすく読書に集中できるので私も好きなフォントです。英語のフォントの方は、分かりません。まだまだフォントについて勉強不足です。

このフォントの変更は大いに歓迎できます。前述したように、非常に読みやすく読書に集中できるからです。

カテゴリーが国際、国内政治・外交、経済・財政、社会・文化に分かれています。各カテゴリーごとの最後に記事本文の日本語訳があります。この日本語訳の記事の見開き右ページの右側にグレーのラインがあります。これにより本を閉じたときに、日本語訳のページが見つけやすくなりました。この変更についても大歓迎です。おかげで英文と日本語訳を行き来するときの労力が少なくなり、勉強がはかどります。

若干の不満はあるものの、おおむね今回のリニューアルは良かったと思います。

The Japan Timesについて

先ほど書いたことと重複するところもありますが、The Japan Timesは今から120年前の1897年(明治30年)に創刊された日本の英字新聞です。現存する日本最古の英字新聞です。

ジャパンタイムズ社説集について

ジャパンタイムズ社説集は年2回発行されます。
The Japan Timesの記事の社説から厳選したものを、解説、語句、和訳さらにネイティブスピーカーの音声が収録されたCDがついてきます。

ナレーターは今回の2017年上半期では、クリス・コプロウスキーとハンナ・ウィークリーです。

それぞれのナレーターの話す速度をエクセルにて計算してみました。

クリス・コプロウスキーは約180wpmで、ハンナ・ウィークリーは約155wpmです。

クリス・コプロウスキーはネイティブ同士で話す速度に近いですが、ハンナ・ウィークリーは比較的ゆっくりです。意識してゆっくり話しているのか、元々の早さなのかは分かりません。

 

測定したのは、クリス・コプロウスキーのほうがA murder in Kuala Lumpurです。

文字数は、869文字、4つのトラックに分かれていてそれぞれ1分16秒、1分31秒、1分4秒、1分でした。4つのトラック合計で4分51秒(291秒)になります。869÷291×60=179.1752577

 

ハンナ・ウィークリーのほうはA ‘new level’ of North Korean threatです。

文字数は、770文字、4つのトラックに分かれていてそれぞれ1分12秒、1分15秒、1分32秒、1分でした。4つのトラック合計で4分59秒(299秒)になります。770÷299×60=154.5150502

分を秒にする計算式は、セルH2に4トラック合計時間があったとして以下の式になります。

=(TEXT(H2,"[s]")*1)

他の音声付き教材でも応用が利きますので、参考にしてください。

クリスは速いと思いましたが、ハンナも同様くらいの早さだと思っていました。まだまだネイティブ同士の話す速度にはついて行けていないので、このジャパンタイムズ社説集だけでなくTEDを聞いてネイティブが自然に話す速度になれる必要があると思いました。

ジャパンタイムズ社説集にある記事は、The Japan Timesが読者に是非とも読んでもらいたい記事になります。それぞれの年半期でも特に社会の関心が高かったものが選ばれています。そういう点では、英検準1級、英検1級の筆記、面接対策にうってつけだと言えます。

2017年上半期の内容

今回の2017年上半期では以下の14記事が収録されています。

The Japan Timesのサイト内で英語のタイトルを検索窓に入力すると該当する記事を読むことが出来ます。

興味のある方は読んでみてください。

 

第1章 国際

A murder in Kuala Lumpur
クアラルンプールでの殺害事件(2017年2月20日)

A ‘new level’ of North Korean threat
「新たな段階」に入った北朝鮮の脅威(2017年3月7日)

The first 100 days of President Trump
トランプ大統領、就任100日の成果(2017年5月2日)

Victory for the center in France
フランス大統領選で中道マクロン氏が勝利(2017年5月9日)

The pendulum swings in South Korea
左に振れる韓国(2017年5月10日)

Iran’s Rouhani wins a second term
イラン大統領選でロウハニ師が再選(2017年5月23日)

Donald Trump against the world
世界を敵に回したドナルド・トランプ(2017年6月5日)

第2 章 国内政治・外交

Long reach of ‘conspiracy crime’ bill
「共謀罪」法案の広い適用範囲(2017年2月27日)

A treaty to ban nuclear weapons
核兵器禁止条約交渉に日本が不参加を表明(2017年4月1日)

Abe’s pitch to amend Article 9
安倍首相が推し進める9 条改正(2017年5月11日)

第3 章 経済・財政

Beware risks in China’s economy
中国経済危機に用心せよ(2017年1月29日)

Fifth year for BOJ monetary easing
5 年目を迎えた日銀の金融緩和政策(2017年4月7日)

第4 章 社会・文化

Six years after the 311 disasters
東日本大震災から6 年(2017年3月10日)

Step to trim overtime falls short
残業時間の上限規制は不十分(2017年3月17日)

From The Japan Times





それぞれの章ごとに見開き2ページで、左側のページに英文記事を段落ごとに番号が振られています。右側のページの上に解説、その下に章ごとに語句があります。

各章の最後にそれぞれの社説の和訳があります。

 

説明が重複しますが、単語、句動詞、イディオムの説明が見開きページの右側にそれぞれ該当する段落に合わせて書かれています。

より詳しい解説が書かれているものもあります。

例えば、以下のように書かれています。

beggar belief とても信じられない→beggarは動詞で「貧弱にする」という意。ここでは「信念を貧弱にする」から「信じられない」の意味になる

 

ballistic missile 弾道ミサイル→慣性飛行による超長距離の射程を持ち、迎撃が困難

 

exclusive economic zone 排他的経済水域(EEZ)→沿岸から200カイリ内で当該国が海洋資源に対し主権を持つ

 

solid-propellant 固体燃料を推進力に使った→液体燃料よりも発射準備時間が短い

精読用として

英語のリーディング力を向上させるには、多読と精読をバランスよく行うといいと言われています。
多読の三原則は、辞書を引かない、分からないところは飛ばす、つまらなくなったらやめるです。
一方で精読は、単語の意味や、文法を理解して、内容を十分に理解するように心がけています。
このジャパンタイムズ社説集は本文の部分が見開き2ページで、左ページに本文、右ページに単語、句動詞、イディオムの意味が書かれています。辞書を引かないでも、本文の内容が理解できるように構成されています。
学習者が辞書を引く手間を少なくできるように工夫されています。

補足

私が一通り読んで、辞書で調べた語句や、解説の補足を以下に記します。

参考にしていただければ幸いです。

P. 19 Franklin Delano Roosevelt (在任 1933 - 1945)、Franklin Delano RooseveltはBrainPOPで「Franklin D. Roosevelt」というタイトルでわかりやすい動画の解説があります。

P. 28 P. 10 L. best vt. …に打ち勝つ

P. 136 P. 5 L. 11 karoshi n. 過労死 [Jpn.] death from overwork 英語になった日本語です。

気になった点

気になった点は、「Step to trim overtime falls short 残業時間の上限規制は不十分(2017年3月17日)」より、P. 140 P. 8 L. 2 に「service overtime サービス残業」とあります。間違いではありませんし、おそらく文の流れからそうしたと思いますが、事態の深刻さを「service サービス」という言葉を使って軽くしているように思い、とても違和感があります。

unpaid overtime の方が自然な英語だと思いますし、人が亡くなったという事実に向き合っていると感じます。The Japan Timesでも「Yamato Holdings to pay ¥19 billion in unpaid overtime」の記事ではタイトルでもunpaid overtime と表現されています。

該当する読者

社説は新聞社が最も力を入れる部分であり、このジャパンタイムズ社説集は、その社説の中でも厳選した記事だけが収録されています。そういった意味では、日本はもとより世界で今関心が向けられている事柄を知ることができます。
英語の勉強だけでなく、時事的な事柄も合わせて知りたいという方に向いています。
いままでジャパンタイムズではニュース英語教材レベル早見表としてTOEIC L&Rと英検を表で表していた帯が付いていました。今回の帯にはその表がありませんでした。前回までは対象とする読者の英語の力量として、The Japan Timesはジャパンタイムズ社説集をTOEIC L&R 700以上、英検準1級以上としています。
個人的には、TOEIC L&R 800以上からが対象だと思います。
英検についてはThe Japan Timesの通り英検準1級以上だと思います。

まとめ

今回でジャパンタイムズ社説集を読むのは3冊目になります。相変わらずの記事の質と、2人のネイティブスピーカーがナレーターを務めるCDがついていて、大変満足しています。
時事的な話題を外国人と英語で話し合うときにも、このジャパンタイムズ社説集は大いに役立ちます。
今回の記事は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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