この記事を読むのに必要な時間は約 7 分 4 秒です。
英検1級一次試験筆記問題は100分の時間を与えられています。この時間をどのように使うかで筆記問題はもちろんリスニング問題への対応にもかかわっきます。時間配分について考えていきます。また問題用紙の読解速度についても書いていきます。
英検1級筆記問題
英検1級筆記問題は通常の英語学習者が普段読んでいる英文と比較すると語句がむずかしいことから読む速度が遅くなってしまいます。
本試験を受験さえすればどの程度の速度が必要なのかが分かってきます。過去問を解くことでもどれくらいの時間がかかるのかが分かります。過去問を模試として解くときとは違い、本番は普段どおりには行かないものです。その点を踏まえながらある程度の余裕を持つことも必要です。
各大問あたりの目安時間
時間を計りながら過去問を解き、それぞれの大問あたりにかかった時間から、目安となる時間を調べました。筆記大問1は1問あたり30秒、25問すべてを解くのに12.5分、筆記大問2は長文1本につき6分、2本合わせて12分、筆記大問3の最初の2本の長文はそれぞれ10分、最後の長文は16分とすると、12.5 + (6 * 2) + (10 * 2) + 16 = 60.5 分になります。
英作文に25分、リスニング問題選択肢などの先読みに10分として 60.5 + 25 + 10 = 95.5 分
本番では何が起こるか分かりません。途中でトイレに行きたくなるかもしれません。残り4.5分は突発的なことがあったとしても対処できるように確保して、何事もなければ筆記問題の見直しに充てれます。
これらはあくまでも目安として、自分自身にあった時間配分にすると良いです。英作文は15分あれば合格の目安となる得点はとれる自信があれば、ほかの時間を筆記大問1から3に多く当てることが出来ます。
一方で英作文は30分はあったほうがいいとなれば、筆記大問1から3はもう少し時間を切り詰める必要があります。
概して言えることは、リスニング問題の選択肢の先読みに時間を確保することです。選択肢を読めばある程度問題が予想できますので、落ち着いて解答できるようになります。
英検1級開始時間
英検1級の試験開始時間は、目安で 13:30 になります。
それぞれの時間配分にあわせて時刻を見ていきましょう。
13:30:00 - 13:42:30 筆記大問1
13:42:30 - 13:48:30 大問2 (26)-(28)
13:48:30 - 13:54:30 大問2 (29)-(31)
13:54:30 - 14:04:30 大問3 (32)-(34)
14:04:30 - 14:14:30 大問3 (35)-(37)
14:14:30 - 14:30:30 大問3 (38)-(41)
14:30:30 - 14:55:30 英作文
14:55:30 - 15:05:30 リスニング問題選択肢等先読み
となります。
切りの良い時間にしても良いです。
例えば筆記大問1の終了時刻 13:42:30 を 13:45 に、大問2 (26)-(28)の終了時刻 13:48:30 を 13:50 に、大問2 (29)-(31)の終了時刻 13:54:30 を 13:55 に、大問3 (32)-(34)の終了時刻 14:04:30 を14:05 に、大問3 (35)-(37)の終了時刻 14:14:30 を 14:15に、大問3 (38)-(41)の終了時刻 14:30:30 を 14:30 に、英作文の終了時刻 14:55:30 を 14:55 という具合です。
試験開始時間が変更になるかもしれませんし、個人差がありますので、あくまでも目安です。
読解時間考察用に2017年度第2回
英検は試験を重ねるごとに少しずつ変わっていきます。読解時間を考えるとき最近の傾向に合わせる必要があることと、すでに出版されている2018年度版 英検1級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)に収録されていることから2017年度第2回試験を参考にします。
筆記大問1は問題文、選択肢、それぞれの番号を含め 906文字ありました。筆記大問2最初の問題は 436文字、2番目の問題は 437文字、筆記大問3最初の問題は 835文字、2番目の問題は 806文字、最後の問題は 1,247文字ありました。合計で 4,667文字です。
リスニングテストの問題用紙に書かれている選択肢、Part 3 は Situation と Question を含むすべての語数は 1,142文字です。
それぞれを音読しながらストップウォッチで時間を計測しました。
筆記大問1は07分22秒、大問2 (26)-(28)は03分47秒、(29)-(31)は04分02秒、大問3 (32)-(34)は06分56秒、(35)-(37)は07分00秒、(38)-(41)は10分30秒、リスニング問題選択肢等は07分45秒でした。
1分あたりに音読にかかった時間は筆記問題は、約108文字から123文字、リスニング問題選択肢等は約147文字でした。
読解速度について | 英語高地トレーニング
によると英検1級の問題読解速度は120~140語となります。これは英検1級問題であり、英語学習者が普段読む文章でしたら1分あたり200語程度となりますので注意が必要です。
わたしの読解速度は音読と黙読の違いはあるとはいえ、まだまだ十分速いとは言えませんね。確実に120語以上は行くようにしたいです。読む機会をもっと設ける必要がありそうです。定期的に時間を計ることは客観的に速度を知る良い機会になります。ぜひ試してください。
計算結果はエクセル (Microsoft Excel) などの表計算ソフトで簡単に調べることが出来ます。
仮に E2 セルに経過時間を入力していたとして、
=MINUTE(E2)+SECOND(E2)/60
とすれば計算できる単位に変換できます。
あとは文字数から上記の数値を割るだけです。
問題を解くにあたり、長文読解問題の本文の人名などの固有名詞は下線を引いたり、問題文と該当するパラグラフの間を行ったり来たりすることもあります。内容を十分に理解した上で問題を解くことになりますので、その点も考慮に入れる必要があります。
まとめ
英検1級筆記問題の時間配分についての考察と問題の読解速度について書いていきました。時間配分はあくまでも目安であり、個人差はありますが、参考にしてください。読解速度は英検1級問題と英語学習者向け文章との差を理解した上で検討すると良いです。
今回の記事は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。