これから英語の勉強を始める方へ

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文部科学省が改訂する小中学校の新学習指導要領案を公表しました。小学3年から英語の「話す」「聞く」の外国語活動を始め、5、6年で「読む」「書く」を加え成績をつける。私はこの改定により日本人の英語能力が若い世代から底上げさせると思います。韓国では1997年に小学校3年生から週2回の英語が必修化されました。その後、韓国人のTOEICの点数は2001年の560点台から2014年の646点と大きく上がりました。日本でも同様のことが今後起こると思います。そこで私なりにこれから英語の勉強を始める方へ参考となることを書いていこうと思います。

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実際に活用する場を作る

英語を勉強する目的は人それぞれだと思います。
海外旅行をもっと楽しむために英語を勉強したい。
仕事でどうしても必要なので英語ができなくてはいけない。
SNSなどで海外の人とコミュニケーションをとりたい。
試験に合格するため、学校で教科として英語があるから、など。
あるいは海外に留学するために英語ができないと授業について行けない。
試験勉強はともかく、ほとんどの場合実用的な目的で英語を勉強する方が多いと思います。
どんな勉強にも共通していますが、実用的なことを勉強すれば、習ったことを実際に役立てる機会があり、勉強した成果を実感することができます。
成果を実感すると、さらに勉強したいと思い、勉強にも熱が入ります。
そうなってくると勉強自体が楽しくなってきます。
どんなことでも楽しんで取り組んでいるものは自然と能力が伸びるものです。成績や試験の合否、点数にとらわれるとどうしても、余分なプレッシャーがかかってしまいます。もちろん試験や授業で勉強することは、それでとても重要なことです。
英語はほかの教科と違い、多くの外国人との会話やSNSなどでやりとりすることができるようになりとても楽しいものです。
人それぞれ実際に活用する場は違うと思いますが、それぞれの目的に合った方法で役立てていくと、上達が早くなります。
何かを伝えるためにその言語を使うことは、その言語の習得を早めます。

ちなみに冒頭で書きました文部科学省が改訂する小中学校の新学習指導要領案についてはThe Japan Timesで以下の記事のタイトルを検索すると読めます。

New education ministry guidelines to urge schools to teach that Senkakus, Takeshima belong to Japan
From The Japan Times

リスニングから始める

言語を習得するのには4技能の聞く(リスニング)、話す(スピーキング)、読む(リーディング)、書く(ライティング)を始める順番が大事です。
リスニングから始めて言語を理解していくようにします。
英語を勉強することが全く初めてですとアルファベットから始めることになります。
NHK語学テキストは初心者から上級者まで幅広いレベルの学習者に合わせたテキストが用意されています。
また大人になってから久しぶりに英語の勉強を再開する方のための「おとなの基礎英語」という講座もあります。
私自身、英語の勉強を再開したときにNHK語学テキストにずいぶんお世話になりました。
まずは英語力を客観的に測定して、自分に合った講座を受講することをおすすめします。
NHK出版のサイトで英語力測定テストを受けることができます。

英語力測定テスト | NHK出版

定期購読をすることによって勉強の意欲もわいてくると思います。
ラジオ番組を予約録音して後で繰り返し聞いて耳を英語になれさせるといいです。
私はSONYのWALKMAN Sシリーズを使用して勉強していますが、こちらの機種はラジオの予約録音機能がありません。
ですのでこの場合はラジオ番組をタイマー録音する機種をお勧めします。
同じSONYのポータブルラジオレコーダー ICZ-R100をお勧めします。
SONYのデジタルピッチコントロールという機能は、再生速度を早くしたり遅くしたりすることができます。
SONYの機種は再生速度を変えても比較的自然に聞こえます。
先ほど紹介したWALKMAN Sシリーズも英語が早くて聞き取れないと思ったら、再生速度を遅くして、音を確かめるように聞いています。
初期投資は高くつきますが、どのみち繰り返し再生して学習することになりますし、CDや音声ダウンロードサービスに比べると長期的には安くなります。
音声ダウンロードですと、1講座1ヶ月分当たり972円(2017年3月現在)となっています。
ICZ-R100はamazonで2017年3月現在、20,498円で販売されています。
20,498÷972≒21
ということで21ヶ月分で元が取れることになります。
もちろん音声は、AMラジオよりCDや音声ダウンロードの方がいいので単純に比較はできませんが、よろしければ参考にしてください。

ウォークマンS は NW-S10 シリーズまでのモデルに共通していた機種がなくなってしまいました。もしラジオ番組をタイマー録音する必要がなければ IC レコーダーをお勧めします。

単語の学習でまず始めに取り組むのには、絵と音声が組み合わさった教材を選ぶといいです。
私自身はOxford Picture Dictionaryを活用して、基本的な単語を覚えることに成功しました。
私が購入したのは第2版で、それぞれの絵に日本語と英語が書かれています。
現在は第3版が出版されています。第3版では、日本語と英語もバイリンガルバージョンは出版されない予定です。
第3版では、デジタル製品が時代に合わせたものとなっています。
第2版も購入することができますので、日本語があった方がいいという方は、第2版を購入して、デジタル製品の単語などは別途勉強するといいです。
一方、日本語はなくてもよくて、現在の一般的なものについても勉強したいという方は、第3版を購入するといいです。
ただ気をつけたいのは、名詞などは日本語がなくても、絵と音声で理解できますが、動詞は、動画と違って絵ですと前後を想像しないとわかりにくいところもあると思います。
現在、アマゾンでは第2版の方が人気があります。第2版が発売されたのが2008年7月ですので、正直古いと思います。
一方第3版は2016年10月に発売されました。この間に例えばスマートフォンが一般的になったり、一方でビデオテープは見かけなくなったりと、私たちの身の回りの環境も変わってきました。
どちらを選んでも大きくは変わりませんし、どちらもおすすめですが、あえて言うなら第2版の方をお勧めします。
先ほど述べましたとおり、動詞などはやはり日本語もあった方がわかりやすいです。
どちらを選ぶにしても、本と音声CDは別売りになっています。

Oxford Picture Dictionary 第2版

Oxford Picture Dictionary 第2版のCD

Oxford Picture Dictionary 第3版

Oxford Picture Dictionary 第3版のCD

英語を勉強する上で文法は非常に大事です。
英語を聞いていていいたいことはなんとなく分かるけれど、正確には分からないということは、文法をまだ理解していないということになります。
絵と丁寧な解説、適度な量の問題で、評価の高いマーフィーのケンブリッジ英文法(初級編)をお勧めします。
私が購入したのは2011年11月に発売された新訂版です。
その当時は英文法にあまり自信がありませんでしたが、この本と、同じシリーズの中級編を勉強することで、ずいぶん英文法に自信がつきました。
文法が分かると英語も以前より理解できるようになります。
英語を主要言語とする国で長期間生活したことがあるならいいですが、普通に日本で生活しているなら、一通り英文法をすることをお勧めします。
現在、マーフィーのケンブリッジ英文法は、第3版が2016年10月に発売されました。
アマゾンの商品解説によるとこの第3版は別冊解答付となりました。
新訂版は、問題も解答も同じ本ですので、問題のページと解答のページを行き来する必要がありました。
効率の良さからいって素直に新しい第3版を購入することをお勧めします。

私たちが日本語を覚えるときもそうですが、実際に自分が動作して、そのときの動作の意味を口に出していうことで自然と言葉を覚えることができます。
絵と文、そして音声があることで、自然と基本的な英語表現を覚えることができる「絵で見る英語シリーズ」をお勧めします。
音声を聞きながら絵に描かれているような動作を実際に行い、自分でも口に出してみることで覚えやすく、また覚えたことを忘れにくくなります。
これは、自分が実際に動くことでそのときの筋肉の動きだったり、体の変化だったりを同時に口に出した単語や文を覚えているということです。
幼児用の英語教室で、jump と生徒たちに言わせて同時に実際に飛び跳ねさせるということをしていますが、あれはそういう意味で大変理にかなっていることです。
この本を見習って私も avoid という動詞を、障害物に見立てたゴミ箱を進行方向の先に起き、それを避けるときにavoidを口に出すことで覚えました。
是非ともこの本を使って口だけでなく全身を動かして英語を身につけてください。
本シリーズはBook 1からBook 3まで出ていますが、Book 1Book 2をまずはお勧めします。Book 3はいきなり難しくなりますので、英語を始めたばかりの方には少々荷が重いと思います。

スピーキングを始める

ある程度リスニングで英語の音声になれてきたら、スピーキングを始めます。
スピーキングは相手がいないと本格的にできません。
またまだ英語力が低いときから英会話を始めて自分の英語力に愕然としてしまい、それがトラウマとなって逆に英語が嫌いになってしまう恐れもあります。
基礎的な英語力が身についてから英会話を始めることをお勧めします。
ただ逆に後回しにしすぎで、リスニングやリーディングにばかり勉強時間を割いているといつまでたってもスピーキング力はつかないので、自分や周りの指導者、親などの意見も参考にしながら、適切な時期に英会話を始めることをお勧めします。

またオンライン英会話なら、スクールにもよりますがちゃんとしたカリキュラムを取り入れて確実に英語力をつけることができます。スクールも楽しく続けられるような工夫を取り入れているところもあります。

DMM英会話なら対象年齢が幼稚園からのLet's Go: Let's Beginや小学校低学年のLet's Go 1、Let's Go 2やオリジナル教材を使用したKids、私も学習した世界的ベストセラーのSide by Side、単語学習ツールのiKnow!と連携できる「会話」、基礎から学ぶことのできる「文法」と全く英語を勉強したことがない方にも最適な教材を使ったレッスンをすることができます。しかもこれらの教材が生徒なら無料で入手することができますので、料金をお安くすることができます。
 


iKnow!について簡単に説明しますと、忘却曲線を活用して、学習者が忘れかけた頃に復習することができる、単語、句動詞、イディオム、英会話表現を学習するオンラインサービスです。
パソコンやスマートフォンからいつでも学習することができます。
スマートフォンを使えば外出先でも、ちょっとした隙間時間を使って有効的に学習することができます。
サービスは有料で1年間で最大17,760円しますが、DMM英会話の会員ですと無料で利用することができます。
iKnow!には通常の学習以外にも、Sentence Trainerという機能もあります。
センテンスビルダー、ディクテーションとありますが、ここではそのうちのセンテンスビルダーの読んで組み立てるについて解説します。
まずは設定方法です。
iKnow!のSentence Trainerの右上にある歯車アイコンをクリック、「クイズタイプ」をクリック、画面右側にある「センテンスビルダー」の「読んで組み立てる」をオン、そのほかをオフ(ディクテーションの穴埋めクイズとフルセンテンスクイズ、センテンスビルダーの聞いて組み立てる)とします。
分かりやすい画像を掲載しますので参考願います。

こうすることで瞬間英作文と同じとまではいかないまでも、それに近い学習をすることができます。
瞬間英作文とは日本語の文を元に瞬間的に英語の文に訳すことをいいます。
iKnow!のコース選択画面で、DMM英会話を選択するとDMM英会話 初級 日常会話 L01 ~ L10 が DMM英会話の初級日常会話教材、Lesson 01 から Lesson 10 までをカバーしていることがわかります。
DMM英会話のレッスンの前に、iKnow!のSentence Trainerを先ほど説明した方法で「読んで組み立てる」のみを選んでこれらのコースを学習すれば、効果的な予習ができます。

リーディングは多読と精読をバランスよく

すでに基本的な語句や文法を勉強した方は、多読を通じて英語に親しむことを身につけた方がいいです。
多読を始めるにあたって

多読三原則である

辞書を引かない
分からないところは飛ばす
つまらなくなったらやめる

を心がけましょう。

どんな分野の本を読むといいかについては、自分が興味がある分野を読むことをお勧めします。
興味がある分野ですと読書にも意欲がわきますし、なんといっても読んでいて楽しいです。
難易度については、知っている単語が98%以上あるものを選びましょう。
98%というとかなり高いと思いますが、例えば1,000語の文章ですと、20語も知らない単語があることになります。
次にどれくらいの量を読めばいいのかについては、語数ではなく時間を決めて読むといいでしょう。
語数を決めて読むと意外に負担感がありますし、難易度によって読み進める速さが変わってきます。
たくさん読んだつもりでもあまり進んでいなかったりすると、がっかりしてしまう恐れがあります。
例えば1日1時間を多読の時間にために割り当てて、先に書いた多読三原則に則ってどんどん読み進めていきましょう。
もちろん人によってはそんなにも多読のために時間を割り当てられないという場合もあります。
毎日少しずつでも、例えば1日15分でも多読のために時間をとるようにしましょう。

多読については詳しくは以下の記事を参考願います。

またExtensive Reading Foundationのサイト内に、日本語の詳しい解説が書かれたpdfファイルがあります。

Extensive Reading Foundation

Extensive Reading FoundationのトップページよりGuidesをクリックすると各国語版の多読指導ガイドがあります。
こちらのpdfの最後の方に各出版社のグレーデッドリーダーの難易度が表になっています。
最初はBeginnerのAlphabetから始まり、Elementary、Intermediate、Upper Intermediate、Advancedと幅広いレベルの読者に適した本を探すときに役立ちます。
本を買って読むのもいいですが、保管場所がとりますしなりよりお金がかかります。
お近くの図書館の洋書コーナーに英語学習者向けのグレーデッドリーダーがおいてあるかもしれません。
この表を頼りにご自分に合った本を探してみるといいでしょう。
もちろん図書館にわざわざ言ってお目当ての本がなかったり、本を返しに行く時間がなかったり、本に書き込みをしたいという方は、本を買うのが手っ取り早いです。
また残念なことですが、図書館で借りた本には下線が引いてあったり書き込みがあったりします。
一人一人のマナーでこういうことは防げますが、事実としてはこういうことはあります。
新品の本ですと、書き込みなどはありませんから、その点では、新品の本を買うという利点もあります。
最近は電子書籍のAmazon Kindleも充実してきました。紙の本と違って保管場所に困らない利点があります。
一方で紙の本の利点もあります。
以下のサイトに詳しく書かれていますので一読されることをお勧めします。

電子書籍に移行することで失われる読書体験の中身が少し判明 - GIGAZINE

ライティングは様々な英文から参考にする

ライティングは4技能の中でもとりわけ難しいと思います。私自身英検1級の試験に向けて練習中ですので、あまり偉そうなことはいえませんが、とにかく多くの良質の英文を読んで、その中から自分が表現したいことに近い英文を参考に変えていくことで、英文が完成していきます。
最終的には添削を受けて、添削が帰ってきたら、指摘されたとおりに書き直すことを繰り返すことで、自然で正しい英文になっていきます。
当然英文法や語句のつづりが正しいことも求められます。

アメリカで最近生徒に筆記体を教えることついて再評価する動きが出てきています。
The Japan Timesの記事を読んだのですがその中に以下のように書かれています。

It cites research suggesting that fluent cursive helps students master writing tasks such as spelling and sentence construction because they don’t have to think as much about forming letters.

流暢な草書体は、手紙を構成することについてあまり考える必要がないので、つづりや文章構成などの筆記作業を習得するのに役立つことを示唆する研究について述べています。
(サイト管理人訳)

For text generation, cursive making comeback in U.S. schools
From The Japan Times

筆記体を書くことはアート作品を作るみたいで楽しいです。私自身は、中学校の授業で筆記体を覚えて、大人になって英語の勉強を再開したときに、再び筆記体を書く楽しみを認識しました。
筆記体ですと次のつづりについて考えながら書いていくので、自然とつづりを覚えるようになります。
当然、筆記体で書かれた文章を読めるようになります。
筆記体については以下の本をおすすめします。

 

 

英文添削についてはIDIYが1回当たり166円からとなっています。
英語専門家とネイティブによる添削を受けることができます。

 


機械による校正ではGrammarlyをお勧めします。1年契約ですと1ヶ月当たり$11.66{約1,338円(2017年3月時点)}となっています。Grammarlyでは、PhDの方を中心とした経験豊富な専門家が校正するサービスもあります。その場合は追加料金がかかります。一番安いプランですと、24時間以内に校正されて、1文字当たり$0.04です。585文字ですと$0.04 × 585 = $23.40{約2,685円(2017年3月時点)}

Grammarly

Grammarlyは国際基督教大学の方も利用しています。

Grammarly | ICU LIBRARY | ICU 国際基督教大学

辞書は電子辞書が便利でお得

電子辞書、紙の辞書、スマートフォンのアプリと辞書を取り巻く環境が充実してきました。それぞれに長所と短所があります。

電子辞書は収録されている辞書の数に比べてお得で発音も聞ける一方、外出時には荷物が増えます。学校でスマートフォンの持ち込みが禁止されていても、電子辞書なら問題ないところもありますので、学校で気兼ねなく使うなら電子辞書になります。

紙の辞書は、一覧性がいいので思いがけない発見がある楽しみがあるという長所があります。一方、発音が聞けない(別途音声を用意している辞書はあります)、場所をとる、値段が高いという短所があります。

スマートフォンのアプリは最近充実してきました。電子辞書のように音声を収録した物もあります。電子辞書にはない辞書もあります。iPhoneとiPadを持っている方でしたら、外出先はiPhoneで、家ではiPadの大きな画面で見ることができます。スマートフォンさえあればいいので荷物が増えることもありません。一方電子辞書に比べると様々な辞書をそろえるとなると料金が割高になります。

小学生向けの電子辞書ですとカシオのエクスワード XD-SK2000があります。
XD-SK2000にはオックスフォード・リーディング・ツリーが42作品収録されています。Oxford Reading Treeはイギリスの約80%以上の小学校で採用されている「国語」の教科書シリーズです。この電子辞書にはオックスフォードリーディングツリーの42作品が収録されています。全部そろえると結構な値段になりますので、この電子辞書はその点お得になります。
そのほかにはリトル・チャロ NY編、リトル・チャロ2があり、アニメ作品を見ながら楽しみながら英語を学ぶことができます。辞書ではキッズクラウン英和辞典、キッズクラウン和英辞典が収録されています。英検5級と英検4級の対策用に単語集、過去問題集、予想問題ドリルが収録されています。
この電子辞書の特徴としては、あいうえお順にキーボードが並んでいますので、小さいお子さんでも、使いやすいと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?まだまだ説明不足なところもありますので、定期的に改訂してより詳しく、分かりやすい説明にしようと思います。
今回の記事は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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